高周波数の超音波による霧化とその応用 ~超音波照射による化学発光と化学反応の定量~(生命科学・化学系 原田久志)

Print Friendly, PDF & Email

高周波数の超音波による霧化とその応用
~超音波照射による化学発光と化学反応の定量~

整理番号:2016-012


原田先生-顔写真

研究者名: 原田 久志(Hisashi Harada)
所  属: 理工学部 総合理工学科 生命科学・化学系 教授
専門分野: 物理化学、機能物質化学、機能材料・デバイス、触媒・資源化学プロセス、光電気化学
キーワード: 超音波、高周波、超音波霧化、ソノルミネッセンス、ソノケミカル反応

研究概要

 近年、超音波を化学反応系に照射する方法、即ちソノケミカル反応、により化学反応を促進する方法が注目されています。また、周波数が1MHz以上の高周波数の超音波は、溶媒を盛んに霧化することが知られており、加湿器やネブライザー注)などとして、日常生活にも取り入れられています。周波数2.4MHzの超音波霧化器を使用した一部の例を紹介します。

  • 超音波霧化器を図1に示します。超音波を照射することにより、霧化現象が現れることが分かります(図2)。
  • ルミノールのアルカリ溶液に、2.4 MHzの超音波を照射し、暗箱内で発光を観察しました(図3)。超音波を照射するとルミノールと反応する過酸化水素が生成され、超音波照射時のみ化学発光が観察されることが分かります。
  • ヨウ化カリウム(KI、0.1 mol/L)水溶液に、超音波照射すると、発生するヒドロキシラジカル(・OH)による反応で、355 nm付近に吸収(生成I3-による発色)が現れることが分かります。

注):喘息患者が薬剤を経口吸入するための器具

図1 2.4 MHz超音波発生装置    霧化能力:250 mL±50 mL/h

図1 2.4 MHz超音波発生装置
霧化能力:250 mL±50 mL/h

図2 超音波霧化実験 反応溶液は底面の振動子と直接接触

図3 ルミノールのアルカリ水溶液からの化学発光 発生する過酸化水素との反応による発光

図3 ルミノールのアルカリ水溶液からの化学発光
発生する過酸化水素との反応による発光

図4 ヨウ化カリウム発色反応

図4 ヨウ化カリウム発色反応

応用例・用途

  • 高周波数の超音波を利用することにより、霧化させることで、アルコールなどの揮発性物質を濃縮する技術を確立できます。
  • 各種の超音波を化学反応に利用することで、反応時間の短縮や収率の向上が図れます。

研究設備

  • ソノケミカル反応装置
  • ソノルミネッセンス観測装置
  • 超音波霧化装置