地震動時の揺れに対する免震機構~上下方向の力を水平方向に変換する~ (建築学系 年縄巧)

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地震動時の揺れに対する免震機構
~上下方向の力を水平方向に変換する~

整理番号:2016-078


研究者名: 年縄 巧(Takumi Toshinawa)
所  属: 理工学部 総合理工学科 建築学系 教授
専門分野:構造工学・地震工学・維持管理工学、地盤工学
キーワード:建築物、免震機構、上下振動、振動実験、変位、加速度

研究概要

建築物の地震被害を軽減するためには、耐震・制震・免震が有効であるが、水平方向の揺れに対する備えが主なものであり、上下方向の揺れに対する対策は未だ不十分なため、上下方向の揺れに対する免震機構として、上下方向の力を水平方向に変換可能な機構を考案する(図1)。

  • 上下振動が生じた時にローラーが傾斜を滑り、上部構造の受け軸が伸縮することによって上下方向の力を吸収する試作模型を考案し、以下の振動実験を行った。試作機の上板に上部構造を想定した3 kgの重りを装着、Z軸方向に加速度振幅250 cm/s2、振動数1~10 Hzで1分間のスイープ加振を実施。
  • 本実験では、Z軸方向での変位時刻歴波形及び加速度時刻歴波形では振動台と模型上部の波形にあまり差がない(図2)ことから、本模型ではZ軸方向への変位及び加速度は共に十分には抑えられていないが、X軸方向では振動数1.5 Hz付近で変位及び加速度は共に抑えられている(図3)。
  • 試作模型を改良することにより、上下方向の揺れに対する免震が可能となると考えられる。

 

図1 地震動上下成分免震機構

図2 変位(左)及び加速度(右)時刻歴波形(Z軸)

図3 振動台に対する上部構造のスペクトル比

応用例・用途

  • 地震時における建築物の上下方向に対する力を水平方向に変換することにより、建築物の地震に対する安定性を向上することが可能となる。

研究設備

  • 3次元振動台
  • 強震観測装置
  • 高感度振動計測システム
  • 水平加力試験装置
  • 可搬式起振器
  • モーションキャプチャ