環境に優しく、無駄なく、効率的な合成 ~再利用可能な環境調和型触媒の開発~(生命科学・化学系 松本一嗣)

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環境に優しく、無駄なく、効率的な合成
~再利用可能な環境調和型触媒の開発~

整理番号:2016-016


研究者名: 松本 一嗣(Kazutsugu Matsumoto)
所  属: 理工学部 総合理工学科 生命科学・化学系 教授
専門分野: 有機合成化学、生体触媒化学
キーワード: グリーン・サステイナブルケミストリー、生体触媒、光学活性、有機合成

研究概要

「環境に優しく、無駄なく、効率的に」物質合成を行うグリーン・サステイナブルケミストリーが求められています。我々の研究室では、生体触媒(酵素や微生物などの天然由来の触媒)の基質特異性を利用した反応による光学活性体の合成など、従来の有機化学と生物化学の境界領域の研究を進めています。そこで、光学活性化合物の合成に使用する酵素を、再利用可能で、環境にやさしい生体触媒として開発しましたので、紹介します。
酵素を回収再利用する試みは、多くの例がありますが、担体に酵素を固定化することによる不安定性や使用する溶媒に制限がある等の欠点がありましたので、炭酸カルシウム(CaCO3)をマイクロカプセル(ℳCap)化する技術を応用し、酵素を固定化することを考えました。

  • リパーゼ固定化マイクロカプセル(Lipase PS μCap)を使用し、不斉アセチル化を検討し、高いエナンチオ選択性を示す光学活性体を得ることに成功しました(図1)。Lipase PS μCapの再利用も可能でした。
  • Lipase PS μCapの調製は、図2に示した方法により作製しました。
図1 有機溶媒中での不斉アセチル化反応R-Formのアルコール:選択的アセチル化%ee: エナンチオマー過剰率

図1 有機溶媒中での不斉アセチル化反応 R-Formのアルコール:選択的アセチル化 %ee: エナンチオマー過剰率

図2 Lipase PS mCapの調製法直径約5-8 mm程度の球状構造

応用例・用途

  • 新しい手法・考え方に基づいた新規有機化合物合成法を提案できます。
  • 有機溶媒を使用せず、生体触媒を再利用可能で、環境にやさしい合成法を提案できます。