キッズデザイン:
患児のための「能動アート」プログラム開発
整理番号:2018-003
研究者名: 吉岡 聖美(Kiyomi Yoshioka)
所 属: デザイン学部 デザイン学科 教授
専門分野:デザイン学、感性情報学、生活科学
キーワード: 感性デザイン、医療、福祉デザイン、ワークショップ実践・評価
研究概要
小児の長期間の入院生活では「遊び」が重要な位置づけとなる。家族と離れて過ごす患児の遊びは限られており,遊びの中にアートを取り入れることによって,感性を刺激する心理的効果や制作動作の誘導に伴う身体機能への効果が期待できる。遊びとアートを融合した患児のための「能動アート」プログラムを開発し,大学病院附属小児総合医療センターおよび小児がん専門施設において実践して,客観的にその効果を確認している。「能動アート」プログラムによる創造活動は,入院患児の創造性や感性に寄与し,心身の発達に与える効果が期待できる。
- 「花火を描こう!」プログラム
タッチパネルを触ったりエアポンプを握ったりする動作によって花火を打ち上げた風景の画像を構成し,
絵はがきを制作する小児の創造作業を誘導するプログラム(図1 ,特許取得済) - 「ナースコール・アート」プログラム
ナースコールの機能,および触ると音や光を発生する機能を持ったモジュールを使って作品を制作し,
自身の作品に話しかけるインタラクションを生成するプログラム(図2)
応用例・用途
- 能動的にアートと関わる「能動アート」プログラムは,小児医療だけではなく,緩和ケアや高齢者施設においても実践・評価しており,さまざまな医療環境における患者や家族,スタッフのQOL向上のためのツールとなる。
- 「ナースコール・アート」プログラムで制作する作品は,新たなコミュニケーションツールとして小児医療における未来型のナースコールとなる。
特記事項
- 上記1(図1)は,リハビリテーション支援装置として特許取得済
- ヨコハマ・ヒューマン&テクノランド2017出展
https://www.youtube.com/watch?v=YiA4rdKhcME&t=28s