放熱性の高い材料を遠心鋳造技術で作製する~アルミニウムと窒化アルミニウムによる傾斜機能材料~(教育学科 清宮義博)

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放熱性の高い材料を遠心鋳造技術で作製する
~アルミニウムと窒化アルミニウムによる傾斜機能材料~

整理番号:2016-107


研究者名: 清宮 義博(Yoshihiro Seimiya)
所  属: 教育学部 教育学科  教授
専門分野:材料物性、組織制御
キーワード:傾斜機能材料、遠心鋳造、アルミニウム、窒化アルミニウム

研究概要

金属とファインセラミックスという異なる素材の組成を連続的に変化させる傾斜機能材料により、熱膨張係数が大きく異なる素材を強固に一体化する技術をアルミニウムに応用し、アルミニウム-窒化アルミニウム注1)(Al-AlN)傾斜機能材料を遠心鋳造法注2)により作製することに成功した。
Al-AlN複合体インゴットを超真空下1,000℃で融解し、高速回転による遠心力付加をかけて250℃で傾斜組織を形成しながら凝固させて傾斜機能材料を作製した。

注1):窒化アルミニウムはセラミックス材料の一種で、窒化ガリウムに比べて熱伝導率が非常に高く(320 W/mK対2 W/mK)、放熱材料として優れた物質であり、熱膨張率は同等(4.5 X 10-6/K対5.6 X 10-6/K)であることより、温度上昇による熱応力を生じさせずに熱を放散することが可能

注2):溶湯に遠心力を負荷させながら鋳造する方法であり、母相と強化相の比重差、母相の凝固に伴う粘性の変化から強化相の分布を制御し、半径方向に機能を分布させた傾斜機能材料を得る方法

図1 遠心鋳造装置

図2 遠心鋳造用円筒金型

図3 遠心鋳造法によって得られた傾斜組織(Al-AlN)

図4 傾斜組織の光学顕微鏡写真 図の横の長さは約3 mm
試料外側ほど窒化アルミニウムが多く集まり、内側にアルミニウムが存在した傾斜組織を形成していることが分かる
上:アルミニウムと窒化アルミニウムの混合原料
下:遠心鋳造法により得られたアルミニウム-窒化アルミニウム傾斜組織一部晶出したケイ素も認められる

応用例・用途

  • アルミニウムの靱性とセラミックスとしての窒化アルミニウムの高熱伝導性を兼ね備えた傾斜機能材料は、熱を外部に効率よく排出できるため、半導体デバイスのヒートシンク部材等としての応用が期待できる。

研究設備

  •  遠心鋳造装置、各種顕微鏡装置、熱伝導測定装置(レーザーフラッシュ)、各種電気炉、卓上単結晶作製装置