歩行バランスを考慮した靴の設計開発~職人の靴作りから学ぶオーダー靴製作システム~ (機械工学系 亀井延明)

歩行バランスを考慮した靴の設計開発
~職人の靴作りから学ぶオーダー靴製作システム~

整理番号:2016-026


研究者名: 亀井 延明(Nobuaki Kamei)
所  属: 理工学部 総合理工学科 機械工学系 教授
専門分野: 人間工学、遠隔医療、機械力学、CAD/CAM、競技車両設計・製作
キーワード:靴作り、木型修正、歩行バランス、荷重移動、三次元化

研究概要

オーダー靴は、足の病気(外反拇指や偏平足)になった人や老化によって足に障害が出てきた人が市販の靴では痛みが出るなどの理由から靴職人に発注し、靴職人がクライアントの足の計測を行い、足に合う靴が出来るまで修正を繰り返して製作する(図1、図2)。従って、コストが高く、納期も長い。更に、クライアント一人一人に対して初めから同じ作業を行うため、非効率的であり、且つ量産化は困難である。そこで、我々の研究室では、デジタル技術を活用し、歩行バランスを考慮した新しいオーダー靴製作システムの開発を行っている。依頼者の足に合った木型の選定・修正の作業が、靴作り作業の中で一番時間がかかり、大変である。

  • この作業をシステム化すべく、「歩行バランスを考慮して健康靴作りトータルシステムの開発」を進めている。
  • 静止状態での足の各種寸法の非接触型計測を行い、足底にかかる荷重や、重心位置の計測を行っている。
  • 歩行時での荷重移動を計測する装置を開発し、データ解析から歩行バランスを分類し、木型やフットベット(中敷き)製作の可能性についての研究中である。

注):本研究は、「靴工房ささき」の佐々木敏郎氏と「関口善大靴工房」の関口善大氏の両氏の協力にて実施

 

 

図1 靴製作の流れ

図2 靴製作の流れ足の各部を計測し、加工した木型から型紙を作り、その型紙に基づいて革を裁断する(製造甲作業)。木型にそって革を3次元に作り上げ(つり込み作業)、別に製作した靴底部分と合体させる。中敷きは、足の底部の計測 から調整しながら製作する(フットベッドの製作)。中敷きを靴に入れて完成させる。

応用例・用途

  • 歩行時の荷重移動を計測して足型を三次元化することによって、靴作り作業を効率化できる。

研究設備

  • 3Dプリンタ
  • CAM
  • 3D-CAD(CATIA V5)