あらゆるコンピュータシステムの高性能化・高効率化にむけて
整理番号:2019-002
研究者名: 和田 康孝(Yasutaka Wada)
所 属: 情報学部 情報学科 准教授
専門分野: 計算機工学、計算機システム、ソフトウェア、高性能計算
キーワード: 並列分散処理、自動並列化、組込みシステム、高性能計算、FPGA、深層学習
研究概要
スパコン・サーバ等の大規模なシステム限らず,組込みシステムのような小規模なシステムに至るまで,世の中のほぼ全てのコンピュータが並列システムとなっています。現在〜将来のコンピュータシステムの性能を活かしきるために,多数の計算資源を効率よく活用する技術について研究開発を行なっています。また,この技術を活用し,システムの低消費電力化,自動運転・深層学習等に関連する処理の高速化にも取り組んでいます。
コンピュータシステムの性能向上には,システムに搭載されている多数の計算資源を如何に余すところなく活用するか,つまり如何に効率の良い並列プログラミングを行うか,が重要となっています。さらに,汎用プロセッサでは電力性能比が向上しない状況から,FPGA,GPU等のアクセラレータの活用も必須となりつつあります。
本研究室では,
1)如何に簡単に効率の良いソフトウェア並列化を行うか,
2)並列化技術を活かし,如何にコンピュータシステムの消費電力を低減するか,
3)FPGAやGPU等のアクセラレータを活用し,複雑なシステムの性能を如何に引き出すか,等を大きな目的として研究開発を行なっています。
これらの目的を達成するために,プログラムの構造・特性の解析,クラウド基盤の機能拡張,FPGAを用いた深層学習処理の高速化,深層学習技術を活用したプログラム高速化技術等,幅広いテーマに取り組んでいます。
希望する連携内容(共同研究、試作品作りなど)と相談に対応できる技術分野
- 組込みシステム〜大規模システムにおけるソフトウェアの並列化・高速化に関する受託・共同研究
- FPGA, GPGPU等を含むヘテロジニアス環境の高性能化・低消費電力化に関する受託・共同研究
- 深層学習を用いたプログラム解析,深層学習処理の高速化に関する受託・共同研究等
応用例・用途
- 並列化技術を活かした、コンピューターシステムの低消費電力化、高速化。
特記事項
- 代表論文:Yasutaka Wada, Yuan He, Thang Cao, and Masaaki Kondo, “A Power Management Framework with Simple DSL for Automatic Power-Performance Optimization on Power-Constrained HPC Systems”, Supercomputing Frontiers. SCFA 2018. Lecture Notes in Computer Science, vol 10776, Mar., 2018.